『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 春の曲/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2016/05/08 18:30   >>

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 春の曲は、吉沢検校の作曲になる四季シリーズ「春・夏・秋・冬」の中の一曲です。
 素直で伸びやか、軽妙で明るくて華やか・・・そのような印象を持っています。
 
 演奏する上でも癖のある手はなくて、早春、雪解け水が暖かみを帯びてきた陽光の足元を、サラサラと無心に流れていく、という情景を思い浮かべます。
 ですから、なにかを構えてこの曲に取り組む必要はなく、曲の進みを楽しみながら、その展開に身を任せれば良い、と感じてしまうのです。

 そのため、尺八をはじめて、初伝の曲を数曲やれば、比較的早い段階でこの曲にとり組めると思います。
 ですが、短い前弾−前歌−手事ときて、手事の中に初段・二段があり、後歌が続きますので、曲がとても長く感じること、加えて手事には速い部分があることから、たじろいでしまうこともあるようです。
 しかし、そこは練習があるのみです。それを乗り切れば、尺八の道をさらに踏み進んだという感じを抱けることと思います。
 
 歌詞は古今集から6首を引いています。
 なかでも第一歌「うぐいすの谷より出づる声なくば 春来ることを誰か知らまし」 第二歌「世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」は有名です。
 
 吉沢検校は三味線の伴奏ではない、箏曲の主体性を意図して、組歌形式の純箏曲として作曲(幕末頃)しましたが、後に(明治28年頃)に松坂春栄が長い二段からなる手事を付け加えました。
 それが一般化して演奏されるようになり、面白味と華やかさを演出していますが、「長い・速い」とため息をつかせる要因にもなっているようです。

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