『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 若菜/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2016/01/03 13:18   >>

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 若菜は作曲が松浦検校、箏手付は八重崎検校です。

 初春のうららかな日に、乙女子たちが連れたって若菜を摘む情景をうたった、おめでたい曲です。
 今年のお正月はここ郡山は天候も良くて、12月31日は陽光もまぶしく、「まるで大阪にいるようだ」感じて、私の出身地に身を置いた気分でした。
 あと3〜4ヶ月後には、若菜摘みならぬ山菜採りも可能になってきますが、放射能汚染で出荷制限される山菜がある現状では、「うららかな日に連れたって」とはかないません。

 京風手事物で、前歌ー手事ー後歌という形式です。
 前歌のはじめは、まるで声明のように非常に長く母音がひかれ、春らしいのどかな曲調です。
 「年はまだ 幾日(いくか)も経たぬ笹竹に」〘新年になってまだ幾日も経たない笹竹に・・・の意です〙という冒頭の歌詞に、尺八譜(江雲会)では8行も費やしています。
 地歌の歌は西洋音楽と異なり、地声で母音を長く引き延ばして歌う部分が多く、歌詞よりも旋律の美しさに重きを置いている特徴が良く出ています。

 手事の中チラシ2行ほどは、尺八にとってやりにくい部分です。
 レのメリから始まり、五のヒのメリがあります。しかも甲音から始まれば、四のハも出てきます。
 甲音からの場合、どうも音程がとりにくくなるらしく(制御しにくい?)、正確な音程からはみ出すことが多いようです。
 
 古童譜では乙音から出るので、四のハはツの中となり、音も低いので目立たず、上記ほどではないようです。
 古童先生からは甲音の場合、五のヒのメリをヒに替えることも良いと教わりました。その場合、ヒにチカラが入らないように、バランスを考慮する必要がなお一層あると思いました。
 また、手事(器楽的間奏部)の後のチラシ(手事から後歌へ導く旋律)では、「新浮船」のチラシと合奏することができます。

 二上がりの曲なので、気分は派手に。最初は荘重にして重くなく・・・というアドバイスもあります。
 尺八家は大きな音量で「聴かせる」ということをやりたがりますが、程良い音量で、ほんわかとした演奏も良いかなと思っています。

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