『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS ままの川/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2017/07/17 14:43   >>

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 『(前歌)夢が浮き世か、浮き世が夢か、夢てふ里にすみながら、人目を恋と思い川、うそも情もただ口先で、一夜流れの妹背の川を、その水くさき心から

(手 事)

(後歌)よその香りの襟袖ぐちに、つきて通わば、なんのまあ、かわいかわいのからすの声に、さめてくやしき、ままの川』

 廓(くるわ)ものの曲です。
 遊女の想いは夢か浮き世かと歌い出し、恋の切なさをテーマにしています。ままにならない世の中を、「ままになれ」という捨て鉢な気持ちで、とどまることのない「川」にかけたものでしょうか。

 とは言っても、二上がり曲ですので、重々しい味わいではありません。くやしさ、悲しさを秘めながら、表情は明るく構えて見せているという感じでしょうか。その心情を想うときに、崇高な心意気を感じるのは私だけでは無いと思います。

 京風手事物の代表曲です。構成は、前弾き−前歌−手事−チラシ−後歌です。
 私が特に好きなのは後歌で、『なんのまあ、かわいかわいのからすの声に』の辺りは特に高音がきれいです。
 一体になって歌い上げるという感じがして、合奏中、「ここで止まれば良いな」と思ったりしてしまいます。この部分を尺八で甲音(高音)で吹く楽譜と乙音(低音)で吹く楽譜があって、乙音(低音)の楽譜では少し残念な気持ちがします。

 1830〜1844年頃の作曲で、曲は菊岡検校と松野検校の合作、歌詞は宮腰夢蝶とのことです。

 歌詞冒頭の『夢が浮き世か、浮き世が夢か』を手前味噌に解釈して、私はある活動を終えた礼状の書き出しに引用したことがありました。私が活動できたことは、至らない自分にとって、夢のようであったし、それは支えていただいた方々のチカラで実現できた現実でもあったから・・・・というわけです。苦しい言い訳でありました。

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