『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS けしの花/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2015/05/08 06:00   >>

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 けしの花とはうるわしく、かれん。そして散りやすい花。そんなけしの花は、はかない思いを抱かせます。
 その魅力を若い女性にみたてて、愛の雨に打たれて散った恋の風情、誰かに気兼ねや嫉妬をしている複雑な心の内、それを話せず、じっとしている様子、それらを奈良人形にたくして歌っています。
 つややかな節回しにより、夢見るような詩情がただよっている曲で、手事は掛け合いの面白さがあります。

 1830〜1843年頃に作曲されました。
 作曲は菊岡検校。箏手付 松崎検校です。

 この曲は中伝曲です。尺八を習い始めて比較的早い時期に、練習を始めることができます。
 前奏があって、「手に取り〜〜」と歌が入って、落ち着いた感じで進んでいく曲調なので、取っつきやすくて上品に感じるのかも知れません。
 それにおさらい会で良くかかるので、次はこの曲と、目星を付けやすいのかも知れません。

 ですが、『手が細かいとか、速いとかという曲の方が楽である。「芥子の花(けしのはな)」のような曲はかえって難しい。』と、昔、先生に言われたことがありました。
 それは一音やフレーズをしっかりとらえて、正確に出さなければいけないからです。また、曲の表現が歌詞との絡みで、野暮ったくはできません。
 バンバンと音を出せれば良い、という曲ではないわけです。

 それ以来、心して演奏するようにしていますが、その当時は、なにせ駆け出しに近い頃でした。人前で吹くと「唇が乾くは乾くは」の頃です。
 「ハの三」という高い音が数カ所ありますが、唇が乾いていると出しにくい音なので、その音の箇所に近づいてくると、「出るか出ないか」という心配が、演奏しながら先に立つ、という按配でした。

 そのころ、国立劇場の小劇場での演奏会でこの曲を出したことがありました。案の定、「ハの三」が出なかったという苦い思い出がある曲です。
 でも、好きな曲なので、時々演奏しています。

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