『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 里の春/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2015/03/02 14:12   >>

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 里の春は京都郊外の春景色を、郭の情事になぞらえて柔らかく唄ったものです。歌詞には季節感が豊かに織り込まれています。

 作曲は菊岡検校(1792〜1847)。野々口某作詞です。
 この曲からは、いかにも春のほのぼのとした空気を感じるように思います。とがったところもなく、さらさらとした・・・というイメージに思えてくるのです。
 竹友社、江雲会、古童会の譜を順に吹いてみては、その上品さをこの曲に味わっています。

 この曲には私なりの想いがあります。
 昔、私が尺八を始めた頃、地元でも東京でも、諸先輩がこの曲をよく演奏しておられました。東京の舞台にかかった演奏を羨望の思いで聴いたものです。
 「この曲が吹けるようになりたい」という、わたしにはあこがれの曲だったのです。

 そしてあるとき、郡山の諸先輩の方々の勉強会に混ぜていただいて、東京からの高名なお箏の先生と、この「里の春」を合奏していただきました。。
 終わってその先生から「よくお吹きになるけれど、メリハリをおつけになるといいですよ」という内容の言葉をいただきました。
 おそらく、間をはずしてはいけないと思い、棒吹きになっていたのでしょう。
 それ以来、一音またはフレーズの抑揚、広がり、つながりなどに気をつけるようにしています。

 この曲は第2回(2009年)地歌箏曲を楽しむ会(郡山細沼教会にて)で演奏もしました。
 なお里の春は九州系の箏曲家に伝わっているように思います。

 【前歌】 吉野さぞ郭(来るは)あたりの菜種さえ、雲井につづく花の色、もれて浮名の立つとても、よしやいとわ じ身ひとつに、情けをつくす月桜、心残して行く雁の暮の睦言いざさらば、とざさぬ御代のうるほいや、いとしっぽりと降る雨は、春の浮草うきふしに
 【手 事】
       (歌が無い、器楽的部分)
 【後歌】 うそも誠も偽りも、ひとつによどむ淵の水、思いの空のもや晴れて、ところまだらの明くる夜に、いとど澄みける鐘の音は、いくたのもしき里の春

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