『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 稚児桜/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2015/02/10 20:00   >>

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 稚児桜は明治新曲といわれる曲で、歌詞は小学校の国定教科書からとっています。
 キーワードは牛若丸、弁慶、五条橋。もう、内容はおわかりですね。
 「鞍馬の寺の稚児桜」と牛若丸の生活の様子が紹介された後、「笛の音高く夜も静か、思いもよらず傍へより」と、ここのところは語り風に歌われて、弁慶が登場します。

 その後の手事(歌のない器楽的な部分)は大立ち回りを表現しています。この部分は、「朗々と吹くこと。月と長刀がきらきらとする様子を尺八でカバーすること」と、荒木古童先生から教わりました。
 チャンチャンバラバラの立ち回りですが、「速くて良いものではない。節回しを楽しむものである」とも教わりました。

 皆さんが知っている話を題材にしているので、非常に親しみやすい曲です。また、わかりやすい曲の進み方とも言えます。
 このようなストーリー性を帯びた箏曲は少ないのではないでしょうか。

 それも明治45年(1912年)作曲の明治新曲だからかも知れません。(注*明治44年(1911年)作曲とする資料もありました)
 時代は明治になり、旧来の箏曲界ではない新しい方向が求められたのを受けて、新しい音階や二重奏を生み出す努力がなされました。
 やがてそれは、新日本音楽につながっていくのですが、文明開化の影響を受け、国家主義にのっとる時代でもありました。

 ともかく現代にあって、箏曲になじみのない方々にとっては、耳心地が良くて、理解しやすい曲の一つではないでしょうか。

 なお作曲は、菊武祥庭検校ですが、補作、改作がなされて、伝承は3種類あるとのことです。

 私は第2回地歌箏曲を楽しむ会(2009年)に於いて、郡山細沼教会で演奏しました。

【前歌】 鞍馬の寺の稚児桜、咲けや四海に薫るまで、昼は読経つとむれど、暮るれば習う太刀剣、思う源氏の     再興を、天満宮に祈らんと、夜毎に渡る五条橋、笛の音高く夜も静か、思いもよらず傍へより、出でてさえ    ぎる大法師、太刀を賜えと呼ばわれば、太刀をほしくば寄りて取れ
【手事】
    (立ち回りを表現しています)
【後歌】 さらば取らんと打振るふ、なぎなた遂に落とされて、今ぞひたすら降参の、まこと表す武蔵坊、さては汝    は弁慶か、牛若丸にてましますか、主従の契り深かりき、鏡は清し加茂の水

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