『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 千鳥の曲/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2015/02/08 20:00   >>

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 千鳥の曲は尺八をはじめて古曲を学ぶときに、六段の調、黒髪と並んで、ごく初期に学ぶ曲です。
 私も会津若松市で尺八を習い始めて1年がたった頃に、「近所のお箏の先生の処に行こう」と師匠に連れられていき、師匠と連管で合奏をしていただいたことを思い出します。
 山田流のお箏の先生だったように思います。しかしお名前も存じ上げません。年配のお一人で暮らしておられた先生でした。
 隣で吹く先生の尺八に合わせて、わたしはおそらく夢中で吹いていたのでしょう。どのようであったか、まったく覚えていません。
 その時の合奏は1回だけでした。これが私の、お箏との合奏初体験です。

 この千鳥の曲は、尺八を吹くものにとっては避けて通れない曲の一つです。
 ソロや連管(複数の人間で吹くこと)で何度も吹いています。
 最初の頃、歌との絡みがよくわからなくて困りました。歌がゆっくりだったりして、お箏がどう入ってくるのかがわからなくて、戸惑いました。
 録音をさせていただいて、歌の入るところと、お箏の音があるところ、尺八が延ばしているときのお箏の音の運びなどをチェックして、譜面に記しました。
 お箏の弾く手を盗み見たりして、印をしました。
 そんなことをしているうちに、歌や箏の音を聴く耳が育ってきたように思います。

 いまでは、お箏の先生によって間合いが違うなとか、速いなとかを感じながら、演奏できるようになりました。
 ですから、私たちは録音させてもらっても、それに合わせて吹く練習をするだけではなく、尺八が歌や箏の音と、どのようにくっついたり、絡んだりして曲がすすむのかを承知しておくことが大切と思っています。
 そんなことを会員の方々にも話をしています。でも演奏中、歌や箏に耳を傾けるのはなかなか大変なようです。
 そうした練習を始めるきっかけも、この曲を学ぶことによって始まります。

 そして、連管でする演奏が、まるで1本の尺八のように聞こえるときは、演奏者として、とてもうれしい、幸せな気分を味わえます。
 尺八を習い始めてまだ日が浅いときであっても、その幸せをもたらしてくれる曲でもあるのです。

 この曲は、第2回地歌箏曲を楽しむ会(2009年)で「尺八広場がいや」の方々がはじめて演奏した曲です。

 千鳥の曲は夏の曲や冬の曲を作曲した吉沢検校による作曲です(1855年)です。
 「古今集」「金葉集」の和歌2首を歌詞としています。
 手事の中には、磯の松風、波の音、千鳥の声、櫓の音などの擬音をたくみに響かせて海辺の情景を表現しています。
【前歌】しほの山、さし出の磯にすむ 千鳥、君が御代をば八千代とぞなく
【手事】
【後歌】淡路島かよふ千鳥のなく声に 幾夜ねざめぬ須磨の関守、いくよね ざめぬ須磨の関守

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