『鴻風楽舎』〜「尺八広場がいや」から

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zoom RSS 四季の眺/思い・想いの尺八曲

<<   作成日時 : 2015/02/23 06:00   >>

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 四季の眺は「梅の匂いに 柳もなびく 春風に 桃の弥生の 花見てもどる ゆらりゆらりと 夕がすみ」と歌い始めて、「降る雪に 野路も山路も白妙に 見渡したる面白さ」と歌い終わります。
 野辺を散策する形で、四季の移りかわりの最も美しい風物を選んで、おもむき豊かに順次唄っています。
 
 歌とともに尺八も演奏しますが、「梅が匂うがごとく、春めく甘美を味わいながら、音を出していくのだ」と、むかし練習を始めた頃に脅かされたことがありました。

 ある演奏会の時、ずっと上の方が、この曲を暗譜したと話されたので、わたしもと思い、楽譜を置かないで合奏したことがありました。結果は、うまくいったとはとても言えない出来でしたが。

 余談ですが、すべての曲を暗譜で演奏される尺八の方達がおられて、いつも感心しています。
 「300回やれば覚えられます」と言われたものの、とてもかないそうにありません。
 高名な尺八家が「尺八の人は譜面を置くのが礼儀です」と話されたという記事を読んだことがあり、それを支えにしています。

 さて私が持っている譜面は3つあります。竹友社、江雲会、古童会の譜です。
 竹友社の譜は「リ」(1尺8寸管ではC)から始まります。江雲会、古童会は「ロ」(1尺8寸管ではD)から始まります。ただし、江雲会、古童会は1尺9寸管を使うのでC♯となり、半音高くなります。
 お箏の先生のお話しでは、歌うには高い方がよいとのこと。
 半音違うだけですが、とても違った印象が残ります。尺八譜ではこのような例はほかにもあります。

 殿村平右衛門 作歌、松浦検校作曲(1822年歿)、八重崎検校 箏手付 (1848年歿)で、「四つの民」「宇治巡り」「深夜の月」と合わせて、松浦検校作曲の四つものと一つと言われています。代表曲のひとつということですね。
 前歌後半に「山ほととぎす ひと声に」という歌詞があって、その後に音程の取り方の難しいところが出てきます。この部分の作曲に3年かかった、と井上江雲宗家に教わったことがありました。

 先日久しぶりに、1尺9寸管による江雲会譜の演奏を聴きました。控えめな華やぎがあって良い曲だとあらためて思いました。

 

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